よく保護者の方と面談をしていて
「うちの子どもは本は読んでいたので、国語は得意ですよ。」
「ほんと、本を読まないんで、国語の読解はできないでう。」
といった話を聞きます。
また、世間でも本を読んで読解力をつけましょう!
といった話もされます。
では、本を読めば、読解力はつくのか? 国語の問題が解けるようになるのか?
答えは、「否」です。
では、読書はした方がよいのか、しない方がよいのか?
答えは、「した方がよい」です。
あれ、矛盾していない?と思うかもしれません。
どういうことがご説明します。
読解力をつけようと思って本を読んでもあまり意味はありません。
とうより、国語の問題は解けるようになりません。
ただし、本に興味を持ち、本からいろんな情報を得て、難しいものでも自分で読み進めようとしながら、
圧倒的な量を読めば、結果として読解力はつきます。
実は生徒にも勉強は全然していなかったけれど、本が好きでたくさん読んできた高3生がいるのですが、
まったく問題演習をしない状態で、大学の入試問題を解きました。
センター試験で8割~9割、MARCHレベルでも8割、MARCH以下だと9割、早稲田でも7割・・・
現代文だけならどの大学でも勝負できます。
ちなみに、その生徒の好きな作家は、森鴎外。
では、どのくらい読めばよいでしょうか?
人によるとは思いますが、年間50冊~100冊ぐらいだと思います。
たくさん本を読むと、内容として簡単なものから複雑なものまで出会うことになります。
内容として複雑なものは、自分なりに内容を翻訳しながら読むことになります。
それが大切です。
この翻訳作業が、「想像力」を養います。
また、難しい本を読むときには、内容を一時的に頭にとどめておかなければ、先へ読み進めることができません。
これが「暗記力」を養います。
皆さんも、難しい自分の専門外の記事や英文を読んでいると、内容が頭に入って来ず、何度も読み返した経験はありませんか?
このように、読書の習慣がつき、圧倒的な読書量があれば、読解力はつきます。
逆に言えば、付け焼刃で対応してもどうにもならないということですね。
では、今日は「読書」についての話でした。
教室長
加藤