世界史の苦手を克服! ポイントは「映像」と「縦の学び」

世界史の苦手を克服! ポイントは「映像」と「縦の学び」

世界史は誰もが初めは苦手意識を持つ科目かもしれません。しかし、触れ合い方や勉強法を変えれば、今までとは全く違った視点で見えてきます。
今回は世界史が苦手な理由を考察し、すぐに実践できる具体的な勉強方法についてご説明していきます。

世界史が苦手な理由は?

世界史を苦手な理由は人それぞれです。日本史と違いイメージがしづらい。とにかく範囲や量が膨大過ぎる。聞き慣れない単語ばかりで覚えにくい。そもそも暗記自体が苦手、といったことが挙げられます。しかし暗記科目は覚えれば覚えた分だけ成果が出る、やりがいのある科目です。勉強方法を少し変えてみたり、意識を変えたりするだけで劇的な変化が訪れる場合があります。これを機に世界史の勉強方法を見直してみてはいかがでしょうか。

世界史は「映像」と一緒に頭に入れる

日本史と世界史の大きな違いは、やはりイメージのしやすさではないでしょうか。日本史に出てくる地名や出来事はもともとの知識で、ある程度イメージができます。例えば「江戸=東京」とすぐに結びつく人は多いですし、「幕府」「坂本龍馬」といった単語や人名も、なんとなく耳なじみがあります。しかし「ウィーン体制」「ヴェルダン条約」「ヴァスコ・ダ・ガマ」だなんて突然言われても、正直すぐにイメージは湧きづらいかもしれません。

そこでおすすめなのが、世界史は「映像」と一緒に覚える勉強方法です。聞いたことのない未知の単語を、文字だけの情報で覚えることは非常に難易度が高いです。文字情報だけでなく、視覚情報も一緒に取り入れてみましょう。

世界史の漫画を読む

一番手軽な手段が「漫画」です。図書館や本屋で見かける歴史漫画をぜひ一冊読んでみてください。必ず知らない単語と一緒に何かしらの映像情報が入ってくるはずです。そうすると暗記のときに「この条約のコマには三つの国が関わっていたな」「世界地図のこのあたりの部分の絵が一緒に描いてあったな」「王様が倒れた絵のページにあった言葉だ」と、未知だったはずの単語に不随情報が付いてくるのです。

世界史を題材にした漫画は教科書よりも分かりやすいので、相性がよければそれだけで一つの大きな歴史の流れを把握できるかもしれません。世界史自体への苦手意識を払拭するための第一歩として、ぜひ試してみてください。

洋画を観る

漫画には抵抗があるという方におすすめが「映画」などの実写情報です。歴史的大事件を題材にした洋画や海外ドラマには素晴らしい作品がたくさんあります。そちらのほうがなじみを感じる方は、ぜひとも「字幕版」でそれを観てください。字幕の中には重要な覚えるべき世界史用語がたくさん出てくるはずです。映画を楽しむだけではなく、その時代背景や政治の流れ、事件の真意などを考えながら観ることも、世界史の苦手克服の大きな一歩となります。

身近な情報と結びつける

次々と出てくる知らない地名・単語は「景色」「動物」「スポーツ」「音楽」などの身近な情報と結びつけて、とにかく一つずつ自分に引き寄せましょう。世界史を専門的に学ぶ方からすれば邪道とも言われかねませんが、始め方は人それぞれです。自分が興味を持ってより深い部分まで学びたい意欲が生まれたら、そのときには専門的な資料を入手して学べばよいのです。

勉強方法はいたって簡単です。知らない地名、単語が出てくるたびにその単語をインターネットや書籍で調べましょう。そして出てきた「画像」の資料に目を通せばよいのです。景色やイラスト、動物、音楽なんでも構いません。それがテレビで見覚えのある美しい景色の土地かもしれません。知っている洋楽アーティストの出身地だったり、興味深い珍獣の生息地だったり、飼い犬や飼い猫の先祖が暮らしていた場所かもしれません。

それすらも面倒だったら、語呂合わせでも構いません。面白い言葉の響きを知っている単語に似せて語呂合わせをして覚えてもよいでしょう。とにかく未知の単語を自分に引き寄せることが、苦手意識の克服につながります。

具体的な勉強法は「縦に学ぶ」こと

それでは具体的にテキストを見て勉強に取り掛かるときの注意点です。これは世界史の勉強に最もよく聞くアドバイスなのですが「縦に学ぶ」ことです。世界史を苦手な理由として挙げた中に「範囲や量が膨大過ぎる」とありましたが、これは世界史を授業やテキストで「横に学ぶ」ために体感してしまう感覚です。具体的に「縦に学ぶ」とは「国ごとの歴史を時代順に学ぶ」ことを指します。

「〇〇時代に、A国とB国が条約を結び、C国とD国が戦争を始め、E国の政治体制が変わった」と言われたら覚えることがバラバラで頭には入りづらいです。そこでまずA国の歴史を「A国は〇年に〇〇政権になって貿易体制が大幅に変わり、B国と条約を結びました」とA国の歴史を流れの一つとして学んでいきます。これが「A国の歴史のみを縦に学ぶ」ということです。こうすれば、体感的には日本史と変わりません。

複数の国の情報を一度に学ぶことは難しいです。しかし、一つの国の歴史を追いかけ、その歴史の中の出来事として関連する国との関わりを覚えていけばよいのです。無数の国の歴史を1つずつ学ぶ時間はない、と思われた方もいるかもしれません。しかし一つの国の歴史を学ぶときに「他国との関わりがあった事件」を重点に学んでいけば、次々と国同士の歴史が結びつきます。知識を蓄えていけば、次の国を学ぶときには「もう知っている情報」が増えているので、新しく覚える部分は次々と減っていきます。また、歴史上の出来事を学んでいく上で要点となる事件をきちんとピックアップして覚えていくことも重要です。

「理由」とともに覚える

最後に、上記の学び方にとても重要なことは、「理由」とともに覚えていくことです。映像を観たときにも、縦に歴史を追っていくときも、全ての単語や事象の「理由」を考えながら暗記してください。

これは未知の単語との戦いとなる世界史では、とても大切です。理由を自分の言葉で説明できれば、その単語はもはや知らない言葉ではありません。また、縦の学びにもきちんと事象の理由を知っていれば、その国の物語を話すように記憶を呼び起こせます。前述したように、意味さえ覚えていれば、カタカナの部分は語呂合わせでもいいのです。

まとめ

世界史を苦手科目とする方は多いですが、取り組み方さえ分かれば案外身近に感じられるはずです。知識が入れば、今まで気にも留めなかったテレビのカタカナ語や地名が耳に入ってくるようになるでしょう。また、知らない単語への好奇心を伸ばすために、身近な先生に「これはどういう意味?」と聞く習慣を付けてください。

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